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堕ちながら見る夢2

やっとこさ続きです。
実は続きの展開がねぇ、決まっておりませんで……(滝汗)。
起承転結の転だけ決まってる状態です。

もし、待っていてくださった方がいらっしゃったらお待たせしてすみません。
そうでなかったら、見なかったことにしてください。


秦合です。




───あれから、一週間なんて瞬く間だった。
秦野から仕入れた情報のお陰で先の事件は解決したが、合田の心は日増しに重くなってゆくばかりだ。
瀟洒な、あのホテル。
素肌に触れた、上質のスーツの感触。
酒の味。
コロンの匂い。
それらが渾然一体として、合田はあの時の酩酊感が何度でもぶり返してしまう。脳裏から離れず、頭の中はあの男の事だけで一杯になる。
この一週間携帯電話を取り出しては手の中で弄ぶことを繰り返した。
もし断ったら、何を言われるか分からない。
言われるだけならまだいいが、刑事が筋者から情報を買ったことを内部に密告されることが怖かった。
このままズルズルと、秦野に喰われていくのだろうか。
世間一般でよく見られるありきたりな展開に、合田は最早癖になった溜息をまた一つ落とした。



「お待ちしておりましたよ」

重い足を引きずるように向かったホテルの一室で、秦野は微笑んで合田を迎えた。それにニコリともせず身を滑り込ませた合田の体を閉めたドアに押し付けて、秦野は間近に眸を覗き込む。

「来てくださるとは思いませんでしたよ。アナタ、用が済めば平気で人を切り捨てるでしょ」

その言葉に抗議を口にしようと開きかけた唇を閉ざし、悔しげな眼差しで見上げる合田に喉元低く笑う。

「あたしとの約束を反故にできるほど、世間知らずじゃなくてよかった。アナタ逢いたさに二つほど仕事をキャンセルしたんですから」

「……それはあんたの都合やろ。俺には関係あらへん」

「おや、冷たい。あれだけあたしの腕の中で乱れたくせに。あの夜を思い出して肌が疼きませんでしたか」

「疼くか!この……ん……っ!」

怒りに頬を染め怒鳴りかけた唇を強引に塞ぐ。
直ぐにでも閉じかけようとしたその入口に舌を捩じ込んで、秦野は深く合田の口腔内を犯した。痛いほどきつく絡められ、強弱をつけて噛まれる。吐息をも奪いつくさんばかりの深さに喘ぐ合田の腰を抱き寄せ、名残惜しげに口付けを解いた時に合田が震えて濡れた唇を開いた。

「今夜で最後だ。もう二度と逢わない」

「本当にアナタはつれない。あたしのキスはお気に召しませんでしたか」

笑い含みの言葉に、きつく睨めあげた合田が奥歯を噛み締める。
いつも笑みを絶やさないこの男に侮られた気がした。

「あんたに迷惑はかけなかったはずだ。これ以上続けていく意味はないだろう」

「関西弁で、合田さん。アナタの訛りは心地いいですからね」

「……」

「……仕方のない。承知しました。ですが、いずれアナタが戻る場所はあたしの所だということを忘れないでくださいよ」

鋭い、獲物を追い詰める眼差しで囁く秦野に、合田の背筋が凍る。
幾ら事件のためだとはいえ。
一度取引に成功したからとはいえ、こんな男に再び縋らなければよかったと心の底から思った。
憤りと怯えを眼差しに乗せた合田に微笑み、秦野は軽々とその体を抱き上げた。茫然とした表情で見上げた合田に、秦野は笑みを深め。

「先日はソファでしたからね。最後なら今日はちゃんとベッドで抱いて差し上げましょう」





この男の口付けは、麻薬のようだ。
酸欠になるほどの口付けを解かれた時には、まるでウォッカをストレートで飲んだときのような酩酊感が残る。酔い痴れている間にも淫らな仕草で服を乱され、合田はぼやけていく意識とは裏腹に過敏になる肌の感覚だけを追った。

「……は、……ァ……っ」

まだ、たった二度目の逢瀬だ。
なのに肌が秦野を覚えたかのように、触れる箇所全てが熱を持つ。
屹立した雄に指が絡み、裏筋を柔らかく撫で上げられる感覚に身を震わせた。

「反応は処女のようなのに、体は抱かれ慣れた女のようだ。今日は酒などなくても大丈夫でしょう?」

「……いやや」

恐々というように目を開ければ、いつも綺麗に撫で付けられている髪が数筋乱れ解れている。それを掌で撫で上げながら苦笑した。

「アナタ我侭ですねぇ。承知しました」

ベッドを降りて隣室から黒い瓶のを手にして戻ってきた秦野が、合田の目の前で蓋を外す。

「アナタを酔わせるのに安酒では失礼だ。今夜はブランデーでいいですね?」

軽い囁きと共に、傾けられた瓶から音を立てて滴る琥珀の液体。
ふわりと濃厚な匂いを立てて、それが横たわったままの合田の肌に撒かれた。

「……っ」

「熱いでしょう?合田さん……?」

笑いを含んだ吐息交じりの声に、ぞくりと何かが駆け上る。
手早くスーツやシャツを脱ぎ捨てた秦野の体は思いの外しっかりしていて、無意識に見つめている合田に微笑み一つ落としながら見せ付けるように酒を舐めとった。

「あ」

そこだけが別の感覚のように、ひりひりとした。
えもいえぬ疼きが、深まり行く行為に比例するかのように強まっていく。
まるで女を抱くかのように愛撫は優しいが、刻みこむような快感の引き出し方に何度も射精を促された。
大きく脚を開かされ、深々と雄で貫かれながら。
見えない食指のようなもので絡め取られていく感覚が拭えずに、合田は秦野という男の底の見えぬ闇のようなものに戦慄を覚えざるをえなかった。



「ええかげんにせぇ」

低く吐き捨てた合田が、秦野の手を振り払う。
相変わらず絶やされることのない笑みにすら妙に癇に障った。

「もう逢わへんてゆうたはずや」

「ずっと狙っていたアナタが漸く手に入ったというのに、たった二回でお終いにするはずないでしょう。アナタ、あたしを見縊っちゃいませんか」

「……あんたがその気なら、どんな手を使うても挙げたるぞ」

「おや、そんなことができるんですか。どうぞご自由に。やれるのでしたらね」

低めた声と共に、剣呑に眇められる双眸。
蛇に睨まれたかのように身が竦むのを悟られぬよう、合田はきつく秦野を睨めつけ何も口にしないまま乱暴に部屋を出た。


『また来週、いつもの時間に』

合田の言葉を飲み込んだふりをして、簡単に覆す秦野に対してやり場のない感情を持て余す。
遠まわしな恫喝にも足元を見られ、合田はどうしたらあの男と切れることができるかと繰り返し考えた。
自業自得とはいえ、とんでもない男を相手にしてしまったと思いながら、自分は何故刑事であることを捨てられないのかと脳裏でぼんやりと考えていた。



>>続


なんつーか、漫画ばかり描いてると小説が書けなくなる。って前にも書いたけど、どうにもまとまらない話ですみません……。
もしかすると単に秦野の口調が書きたいだけかもしれない……。



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